約5年振りに総合文芸誌「
燭台4号」が発刊されました。「燭台」は、戦前、詩人・ジャーナリストとして活躍した吉田常夏が山口県下関市で発行し(昭和2年~7年)、地方発の文化発信の新しいスタイルとして評価された文芸誌「燭台」を、直木賞作家・古川薫氏(下関市在住)が中心になって復刊をしたものです。
「燭台4号」では、その古川薫氏を中心に、高見順賞受賞詩人・北川透氏、文藝賞受賞及び芥川賞候補作家・後藤みな子を始め、幅広い分野の方々の寄稿を得て編集・発行をしております。
今回の特集では、映画名”無法松の一生”(原作名:富島松五郎傳)で知られている北九州の作家、岩下俊作を取り上げました。また、サブ特集には江戸時代の女流文人、田上菊舎の顕彰をいたしました。4号の内容は以下の通りです。
【内容】 →「燭台」目次PDFはこちら<詩> 亀裂についてのノート 北川 透
<短歌> 万愚節 石田比呂志
<俳句> あづまはや 上野 燎
<特集対談> 九州文学と岩下俊作 星加輝光(故人)・佐木隆三・古川 薫・後藤みな子
岩下俊作年譜
岩下俊作の小説作法 八田 昂
無法松幻影 川﨑加奈子
刻を超えて 堀 晃
<史談> 楊貴妃漂泊 古川 薫
詩と詞・あねいもうと 石川 秀
江戸好み鯨の彩々 和仁皓明
田上菊舎十句鑑賞 長戸幸江
<対談> 雲遊の尼・田上菊舎 岡 昌子・諸井耕二・山本健一郎・清永唯夫
燭台・常夏・下関(後篇) 吉田静代(故人)
山口旅館と西洋館 富田義弘
藤棚 後藤みな子
「燭台」は、地域文化の振興・発展のためにも定期的に発行してゆきたいと願っております。これからも山口、北九州を中心に、様々な方々の協力を得ながら良質な総合文芸誌を制作し続けたいと考えております。ご声援の程、宜しくお願いいたします。
編集人 藤田育夫

先日(7月25日)に「燭台4号」発行を祝う会を催しました。皆さん、次号発行へ向けて「燭台」の灯を燈し続けようと決意を新たにしました。写真前列左から、北川透さん、古川薫さん、清永唯夫さん、後藤みな子さん、後列左から、富田義弘さん、要田二三子さん((株)こがた)、森重香代子さん、川﨑加奈子さん、藤田育夫(燭台編集人)、八田昂さん、石川秀さん、佐々木正一さん(山口新聞特別編集委員)です。
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